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値決めをしない戦略

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『値決めは経営』

まずはこちらの『値決めは経営』と聞いたこともある経営者が多いのではないでしょうか。そう、私も崇拝する稲盛和夫氏の稲盛経営12ヶ条の第6条に記されている経営理論。私もこれまでに多くの経営者からそう教わり常に念頭に置いてきた経営理論の一つ。

 

この『値決めは経営』は高度経済成長期の昭和平成の時代、または大量生産し在庫を抱えるモノについて通用する値決め理論であり、いろいろなモノがサービス化されつつあるこの現代には新たな値決め方法が広まりつつあると感じております。

 

そこで、私自身実践し成功している『値決めをしない戦略』について少しだけまとめてみました。

■値決めをしないメリット

1.顧客対象が広がる

2.契約確度が高まる

3.契約期間が長くなる  

1.顧客対象が広がる

値決めとは価格を定めること。すなわち定価を設定するということ。その定価を決めると買手側がそれぞれ異なる主観により、【高いor相応or安い】と判断します。相応or安いと感じてくれた場合は顧客となり、高いと感じた場合は顧客にならない。そこで、定価を設定せず買手側に価格を任せるようにすれば、購入拒否理由となる高いと感じさせることがなくなります。買手側のキャッシュ状況等に応じ買手側が支払える価格とすることで顧客対象が一気に広がります。

 

2.契約確度が高まる

値決めを売手側がせず、買手側にさせることで、買手側の予算内で購入できる為、契約確度が高まることは間違いない。買手側が企業の場合、この価格であれば、即決裁がおりるなど社内稟議のことを把握していることがほとんど。その為、契約締結スピードも早くなり、目には見えぬ時間というコスト短縮メリットも享受できることがあります。

 

3.契約期間が長くなる

買手側が興味を持ってくれているサービスに対し、安いなと思うぐらいの価格を設定してもらうことで、解約されづらくなり契約期間が長くなります。顧客の与信が悪くなく、業績が景気に左右されなければ、ロングテールで累計だと当初の売上予測よりを上回ることもあります。また、買手側がかなり安いと思うぐらいの価格に戦略的にしてあげ事前に説明することで、多少のクレームであれば発生しなくなることもメリットの一つで、労働集約型にならずに長期契約が目指せるようになります。

 

■私のかつての経験談

かつて私がベンチャー商社で製品を生産販売していた20代の頃の話。私が営業をし、定価よりも安値で受注をしてきて、当時の社長に大激怒されてしまったことがあります。しかしながら、その取引がきっかけで他の製品の受注に繋がり、しかもその製品は定価よりも高い価格で購入してもらえ、その1社だけで年間売上1億円で利益も十分に得られる取引に至ったことがあります。それからは私が自由に価格を決めてきて良いようになり、そんな経験からも、定価を決めてしまうことの機会損失を感じていました

 

■稲盛経営12ヵ条について
第1条 事業の目的、意義を明確にする
第2条 具体的な目標を立てる
第3条 強烈な願望を心に抱く
第4条 誰にも負けない努力をする
第5条 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
第6条 値決めは経営
第7条 経営は強い意志で決まる
第8条 燃える闘魂
第9条 勇気をもって事に当たる
第10条 常に創造的な仕事をする
第11条 思いやりの心で誠実に
第12条 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心

 

以上、少しでも参考になれば幸いです。