みこ寿司ブログ

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読書記録『機会損失』

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経営者として、今そんなことをしていて大丈夫か。もっと大事なチャンスを見逃していないか。そして、自分の時間をレバレッジ出るように使っているか。


機会損失について、長いベンチャー役員時代にも常に考えていたのですが、今ふと振り返ってみると現場や短期の数字ばかりを追いかけていた役員で、考えていたつもりで行動には程遠い一人だったのだなと思う。

 

しかしながら、バイアウトモデルのこの私のCXOバンクを起業後は機会損失だけを考え、自社の企業価値を意識し、日々経営判断を下しているといっても過言ではない。

 

私が1日1アポにしたのもその戦略の一つ。会う、会わない、電話で対応、メッセンジャーで対応するのかを即判断。

 

そのおかげで厳選された大事な1アポのみに集中することができ、私も会いたいと思った方や信頼できる友人からの紹介であった方とはほぼ100%双方有益なビジネスや関係構築に至っている。因みに、私が悩んで会った方とは何も生まれないことがほとんど。


また、最近は私自らスタートアップへの投資する機会も増えてきており、まさにこの機会損失をロジカルにもっと学ばなければと思いこの『機会損失』を読んでみた。

 

スタートアップが失敗するのはチャンスがないからでなく、チャンスがありすぎて消化できないからだ。

 

戦略実現には痛みが伴う。痛みがないことは、将来より多くの損失を生むリスクをはらんでいる。

 

黒字であっても将来性がない事業は売却し、逆に将来性のある事業には投資を続け育てる。

 

アマゾンは創業時八年間は赤字、当時は大型倉庫などに投資をし続け今がある。先日私のブログにも書いた『読書記録『エンジェル投資家』 - 逆張り起業家のブログ』にも書いたが、起業家、経営者は機会費用を忘れてはならない。

 

また、ベンチャーキャピタリスト前田ヒロ氏も2019年新年早々にブログで『起業家にとってレバレッジが効く仕事とは? – 前田ヒロ』を書かれている。

 

起業家にとってレバレッジが効く仕事とは?
多くの起業家は、顧客の獲得や、プロジェクトマネージメント、バックオフィスのタスク処理など、どうしても短期的に会社のKPIに直結する作業をしたくなるだろう。だが、こういった業務にはレバレッジが無い。「レバレッジが無い仕事」とは、アウトプットを再利用できなかったり、組織の中の影響範囲が狭かったりする内容の仕事を指す。

 

逆にレバレッジが効く仕事は、一度出したアウトプットを何度も何度も利用することができ、組織への影響範囲が大きく影響を与える時間軸も長いものだ。レバレッジが効く仕事は、KPIに直結しない、緊急度が低い内容になってる場合が多く、一見時間の無駄に見えてしまうかもしれないが、実は非常に重要度が高いのだ。

 

さて、『機会損失』は302ページ全12章から構成されており、参考文献には私のビジネスマン思考を形成した本の『ビジョナリーカンパニー』や『不恰好経営』などその数は100近くもあり、とてもロジカルに著者の慶應義塾大学の清水勝彦教授が研究しまとめられている。

 

機会損失について、この感覚がない経営者は私含め小さく終わってしまう。起業家、投資家、そしてビジネスマンにおススメの本ここにあり。